【特別対談】中田宏×TME代表生明尚記(4/4)|地域に広がる音楽とはーー「横浜G30」で経験した音楽の独り歩き

対談

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地域に広がる音楽とはーー「横浜G30」で経験した音楽の独り歩き

 

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生明:弊社では地域に特化したテーマソングの制作、アーティスト育成をしています。例えば戸塚密着型シンガーソングライターのkaho* で考えると、“シンガーソングライターのkaho*”ではなくて、“戸塚のkaho* ”と言われるような、そういうアーティストを創造していきたいなと。中田さんがもし音楽で地域貢献を考えるしたら、どんなことを考えますか?
 
中田:これは1つ、自分の経験を踏まえて言いたいことがあります。クレイジーケンバンドの「いいね!横浜G30」という曲を知っていますか?もちろんカラオケのリストに入っていて、僕もいまだにデンモクで探してしまいます。この曲は横浜市でゴミを30%減量する「G30」というキャンペーンの中で誕生したんです。
 
その時に僕が職員に言ったのは、歌や楽曲が独り歩きするようなものにしないとダメだということ。キャンペーンありきでとりあえず行政が作るようなものではなく、曲そのものに魅力がなければいけないと。そうした話があってから、作詞は市内外から集まった応募の中から大阪の方が作ったものに決定して、作曲は市役所の職員が横山剣さんにお願いしに行ったんです。僕が横山剣さんと個人的に繋がりがあったとか、直接頼みに行ったということではありません。
 
結果として、まさに曲は独り歩きしてくれて、クレイジーケンバンドのアルバムにも収録されました。当時、横浜や東京のクラブでは若い人たちがこの曲で踊っていたんですよ。そうやって「G30ってなんだ?」「横浜のゴミ減らしの曲だってよ」と拡散していくのがまさに当初考えていた理想のかたちでした。実現してくれた職員には本当に感謝しています。まずは音楽として受け入れられて、楽しんでもらわないと。メッセージだけを押し売りするための曲というのはたぶん限界がある。
 
生明:その通りですね。弊社が区役所や警察署と連携して制作した、kaho* の「振り込め詐欺撲滅の歌」は、西口の旭町通りの商店街で一日中流れているんですが、「オレオレ、オレだよ~、騙されないで」というフレーズが耳に残るみたいで、小学生がおじいちゃんおばあちゃんに歌うような習慣も出来ているようです。小さなことですが、これも僕らの音楽に出来る社会貢献だと思って活動しています。
 

もしもアーティストをプロデュースするなら

 
生明:中田さんがもしアーティストをプロデュースすることになったら、どんなアーティストを作っていきたいと思いますか?
 
中田:今まで考えたことがないので難しいですが、まずは世界で通用するアーティストということを考えます。世界には日本の文化や価値観を受け入れる土壌がすでにあると思うからです。例えば和食は世界遺産にも登録されて、お寿司はどの国に行っても通用しますよね。それはただ美味しいというだけではなく、日本的な良さがあってこその話じゃないかと。僕らが他の国の音楽を聴いた時には、やはり日本とは違う旋律や刺激があるから面白いと思うわけで、そういう意味で日本の価値観が詰まったものを外に出せないかなと考えます。
 
生明:では、世界からもう少し見方をスモールにしてみて、横浜市を代表するアーティストになるには何が必要でしょうか。
 
中田:横浜はご当地ソングの数が日本でトップだと聞いたことがあります。横浜ソングだけを集めたCDもあるくらいで、そういう意味では音楽に恵まれている。僕は音楽を聴く時は歌詞から入るんだけど、例えば詞がきれいで、こんな情景のところに行ってみたい、こんな街に住んでみたい…と感じた曲が、実は横浜が舞台なんですというような、やはりこれも曲が独り歩きするようなものが作れるといいですね。
 
生明:まず曲の良さで支持を得て、その裏に実は横浜が隠されていると。
 
中田:ストレートな横浜の曲といえばまず横浜市歌があるでしょ。横浜市歌のブルースバージョンっていうのがあるの知ってる?中村佑介さんという人が歌ってて、これがいいんだよ!歌詞も旋律も横浜市歌そのものなんだけど、アレンジがブルースバージョン。これがすっごいかっこいいの。
 
~視聴♪~
 
生明:これはすごい!素敵ですね。
 
中田:それからもう1つ、毎年開催されている「ハマこい踊り」って知ってるかな。沢山のチームが参加してダンスを競うコンテストなんだけど、どのチームも自分たちが踊る楽曲の中に「赤い靴」のメロディーを必ず入れなければいけないという参加ルールがある。僕はこれがすごくいいと思っていて、曲作りという自由で無限な世界だからこそ共通のお題があるのが面白い。子供の頃から「作曲家ってなんで毎回違う曲書けるんだろう」と不思議で、すごいなぁと思っていたんだけど、その一方では同じ曲に対してどんなアレンジや表現ができるかという世界がある。それも音楽の楽しみの1つだよね。
 
生明:「横浜市歌選手権」とかやったら面白そうですね。実はkaho* のテーマソングアルバム「戸塚②」にもオリジナルアレンジの横浜市歌が収録されています。
 
中田:日本全国でこれほど市歌が認知されているのは横浜市だけ。逆に市歌を歌えて国歌を歌えない人がいるくらいだから。
 
生明:弊社はまだまだ小さくて未熟ですが、小さいところからでも横浜市に貢献できるようにこれからも頑張っていきたいと思うので、温かく見守ってくださったら嬉しいです。
 
中田:温かくじゃなくて熱く見守るよ!ディストルという事務所があることで戸塚の皆さんには音楽が身近なものになったんじゃない?街の中に音楽事務所があるなんて、僕らが子供の頃はありえなかった。昔はアイドルといえばテレビ画面の中でしか見れなかったけど、今はご当地で活躍している人たちもいる。そういう意味では社会の中で音楽というものの存在の仕方は変わってきていて、今はとても身近なものになりつつある。それは1つの大きな現象だと思うんですよね。とはいえ、作曲やCD制作といったら誰でもすぐに出来るわけではない。だからディストルのような音楽事務所が街にあるというのは、戸塚や横浜にとって財産だと思いますよ。
 
生明:そう言っていただけるととても励みになります!
 
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